チーム力で輝く個の力。
先日、2月20日に「FUJI XEROX SUPER CUP 2016」が行われた。
この大会は、昨シーズンのJリーグチャンピオンと天皇杯優勝のチームが参加する大会となっており、今回はJリーグチャンピオンのサンフレッチェ広島と天皇杯優勝のガンバ大阪が激突した。
Jリーグ開幕ちょうど一週間前に行われるこの大会は、この冬に行った補強や合宿などの成果が現れる一戦であることは間違いなく、これから始まる長いリーグ戦への準備が良い状態であるかを確認するという意味でも非常に重要だ。
今回この試合で顕著に現れていたのは「チーム力」だろう。
どちらも良い選手が揃っているのは間違いないが、とりわけ「個」という観点で観ると圧倒的にガンバ大阪の方が上だろう。
昨年10月のアジアカップ予選に召集されていた宇佐美貴史、丹羽大輝、米倉恒貴、東口順昭の4人に加え、昨年8月の東アジアカップで召集された倉田秋、藤春廣輝。
現在では代表として呼ばれてはいないものの、実力は誰もが知る遠藤保仁、今野泰幸。先日のリオ五輪予選でも活躍した井手口陽介。
横浜F・マリノスから移籍してきた元日本代表の藤本淳吾とブラジルの各年代別にも選出されているリオ五輪ブラジル代表候補のアデミウソン。
これだけ挙がれば十分にもかかわらず、昨年リーグで12ゴールを決めたパトリックや韓国代表のオ・ジェソクとまだまだ挙がる。
だが、この大会で勝利したのはサンフレッチェ広島だった。
試合を観ていても「個」というところでいくと、やはりガンバ大阪の方が強い印象を受けたが、それをサンフレッチェ広島は「チーム」で抑えていた。
ガンバ大阪はアデミウソンとパトリックにボールを集めるが結局仕事ができないままピッチを去った。
逆にサンフレッチェ広島は佐藤寿人、浅野拓磨、ピーター ウタカとFW陣がしっかり得点する。だが、どの得点も個の力が重視されたゴールではなかった。
試合を見終えた時の感想としては、ガンバ大阪は「個からのチーム」でサンフレッチェ広島は「チームからの個」といった印象だった。
「個の力を重視したチーム力」と「チーム力から活かす個の力」とりあえず今回の軍配はサンフレッチェ広島に上がった。
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